「会社のホームページ、最後に更新したのいつだっけ?」
そう思って自社サイトを開いてみると、お知らせは2年前で止まり、実績ページも古いまま、スタッフ紹介には今はいない人が載っている——。中小企業では、決して珍しくない光景です。
作った当初は社内に詳しい人がいた。けれどその人が異動・退職し、いつの間にか誰もホームページに触れられなくなった。そして放置が続いている。
👉 「更新できる人がいない」は、単なる作業者不足ではありません。“会社のWebを誰が回すのか”という体制の問題が、更新停止という形で表面化しているだけです。
本記事では、なぜ更新できる人がいなくなるのか、放置で何を失うのか、そしてどう対処すればいいかを、中小企業の現実に即して解説します。
なぜ「更新できる人」がいなくなるのか
更新が止まる会社には、共通したパターンがあります。
パターン①:作った人が辞めた・異動した
制作時に社内で窓口だった人や、多少詳しかった社員が会社を離れ、ログイン情報も操作方法も引き継がれないまま放置される。最も多いパターンです。
パターン②:そもそも更新する前提で作っていない
制作会社に「とりあえず作ってもらった」サイトで、更新の運用設計がない。CMS(更新システム)が入っていない、または入っていても誰も使い方を知らない。
パターン③:本業が忙しくて後回し
更新できる人はいるが、本業に追われて手が回らない。「重要だが緊急ではない」ので、いつまでも優先順位が上がらない。
パターン④:何を更新すべきか分からない
操作はできても、「何を、どんな頻度で発信すればいいか」が分からず、結局止まる。
👉 ①〜④に共通するのは、ホームページの運用が”誰か一人の余力”に依存していて、仕組みになっていないことです。だから、その一人の余力が尽きた瞬間に止まります。
更新を放置すると失う3つのもの
「更新していないだけで、別に害はない」と思われがちですが、放置のコストは静かに積み上がります。
① 信頼を失う
訪問者は、更新が止まったサイトを見て「この会社、今も動いているのか?」と不安になります。お知らせが何年も前で止まっている、年号が古い、というだけで、事業が停滞している印象を与えます。BtoBでもBtoCでも、検討段階の見込み客を取りこぼします。
② 検索順位を失う(SEOの劣化)
検索エンジンは、更新され続けるサイトを評価します。逆に、放置されたサイトは情報の鮮度が落ち、徐々に検索順位が下がっていきます。競合が継続的に更新していれば、その差は開く一方です。動かないサイトは、ゆっくり沈みます。
③ 安全性を失う(セキュリティリスク)
これが見落とされがちですが深刻です。WordPress等のCMSは、放置するとシステムやプラグインが古いまま更新されず、改ざん・乗っ取り・情報漏えいのリスクが高まります。誰も管理していないサイトは、攻撃者にとって格好の標的です。
👉 放置は「何もしていない」のではなく、信頼・集客力・安全性を少しずつ失い続けている状態です。

対処の選択肢:4つのレベル
更新できる人がいない状態への対処は、規模と目的に応じて4段階あります。
| レベル | 中身 | コスト目安 | 向くケース |
|---|---|---|---|
| ① 社内で運用体制を作る | 複数社員がCMSを操作できるようにする | 教育コスト | 更新が単純で量が少ない |
| ② 更新代行を頼む | 制作会社等に更新作業だけ委託 | 月数千〜数万円 | “作業”だけ埋めたい |
| ③ 保守+更新をまとめる | 保守管理と更新をセットで委託 | 月1〜3万円 | 安全性も含め任せたい |
| ④ Web担当者代行に任せる | 更新+集客+改善まで一括 | 月10万円〜 | 集客の成果まで求める |
①社内運用:まず検討すべき基本
WordPressなどのCMSが入っていれば、専門知識がなくても文章や画像の差し替えは可能です。最低2人が基本操作できる状態にしておけば、一人が抜けても止まりません。属人化を避ける意味でも、まず社内で触れる人を増やすのは有効です。
ただし、「操作はできるが何を更新すべきか分からない」「本業が忙しい」という壁は残ります。
②更新代行:作業だけを外に出す
「文章は用意するので、反映だけやってほしい」というニーズには更新代行が合います。安価ですが、あくまで作業の代行で、何を発信するか・どう成果につなげるかは自社で考える必要があります。
③保守+更新:安全性も任せる
セキュリティ更新やバックアップを含めた保守管理と、更新作業をセットにした委託です。「放置による事故」を防ぎたいなら、最低限ここは押さえておきたいラインです。
④Web担当者代行:成果まで求めるなら
「更新だけ」では、信頼低下は止められても集客の成果は生まれません。何を発信すれば問い合わせにつながるか、どのページを改善すべきか——ここまで踏み込むと、更新作業の代行では足りず、Webを総合的に回す役割が必要になります。

「更新だけ外注」の限界
更新できる人がいない会社が、まず「更新代行」を探すのは自然です。しかし、ここには落とし穴があります。
更新代行で解決するのは”作業”だけ
更新代行は、渡された原稿を反映してくれます。けれど、「何を、どの頻度で、どう発信すれば成果が出るか」は教えてくれません。結果、「更新はされるようになったが、問い合わせは増えない」という状態になりがちです。
ホームページの本当の課題は「運用の頭脳」がないこと
更新が止まる会社に欠けているのは、作業の手だけではありません。「このサイトをどう育てて、どう集客につなげるか」を考える頭脳が不在なのです。
👉 だから、更新できる人がいない問題の本質的な解決は、「作業者を補う」ことではなく、“Webを回す担当者”の役割そのものを埋めることにあります。
更新が止まる背景には「そもそも社内にWeb担当者がいない」という根の問題があるケースがほとんどです。その全体像は中小企業にWeb担当者がいないときの現実解で整理しています。また、外部に任せる場合の費用感や選び方はWeb担当者代行とは?費用相場と選び方を参考にしてください。
まず何から始めるべきか:優先順位
更新できる人がいない状態を立て直す順序は次のとおりです。
1. 資産を確認する:ドメイン・サーバー・CMSのログイン情報を把握する(不明なら最優先で復旧) 2. 安全性を確保する:CMSやプラグインを最新化し、放置による事故を止める 3. 更新を再開する:まずは古い情報の修正と、お知らせの再開から 4. 発信の方針を決める:何を・どの頻度で発信するかを設計する 5. 回す体制を決める:社内・外注・代行のどれで継続するかを決める
👉 多くの会社が3(更新再開)から始めようとしますが、1・2(資産確認と安全確保)が先です。土台が危ういまま更新だけ再開しても、また止まります。
更新を「続けられる」仕組みにするには
立て直しても、また一人の余力に頼れば、いずれ同じように止まります。継続できる仕組みにするための要点を整理します。
発信ネタを「枯らさない」工夫
「何を更新すればいいか分からない」で止まる会社は多いものです。ネタは、特別なことを考えなくても日常業務の中にあります。
- お客様からよく聞かれる質問 → そのままFAQやコラムに
- 施工・納品・対応の事例 → 実績ページに(建設業・自動車関連など実績のある業種は特に有効)
- 季節やキャンペーンの案内 → お知らせに
- スタッフや会社の動き → 「動いている会社」の印象づけに
👉 ゼロから考えず、社内に既にある情報を外に出すだけで、更新は十分に回ります。
「触れる人」と「考える人」を分ける
更新が続く会社は、作業として触れる人(社内で複数)と、何を発信するかを考える役割(社内の判断者または外部の伴走者)を分けています。両方を一人に背負わせないことが、継続のコツです。一人に集約した瞬間、その人の退職・多忙で止まるリスクが戻ってきます。
よくある失敗パターン
① 「とりあえず更新代行」で作業だけ埋める
更新は再開するが成果につながらず、「やっぱり意味がなかった」と再び放置に戻る。
② ログイン情報が分からないまま放置する
更新したくてもできない理由がアクセス権の喪失なのに、そこを解決せず時間だけが過ぎる。
③ 一人に再び集約する
「詳しい社員」を一人立てて全部任せ、その人が抜けてまた振り出しに戻る。属人化の再生産です。
④ 古いサイトをそのまま延命する
設計が古く、スマホ対応も不十分なサイトを更新だけで延命しても効果は薄い。リニューアルを含めた判断が必要な場合もあります。
⑤ セキュリティを後回しにする
「集客に関係ないから」と保守を軽視し、改ざん・乗っ取りで信用を大きく損なう。
よくあるご質問
Q. ログイン情報が分からず、自社サイトに入れません。
ドメイン・サーバーの管理会社に連絡すれば、本人確認のうえで管理権限を復旧できる場合が多いです。CMSもサーバー側から再設定できることがあります。順序を間違えると復旧が複雑になるので、不安なら専門家に状況整理を依頼するのが確実です。
Q. 更新代行とWeb担当者代行は何が違いますか?
更新代行は「渡された内容を反映する作業」が中心です。Web担当者代行は「何を発信し、どう改善し、どう集客につなげるか」までを担います。作業を埋めたいなら前者、成果まで求めるなら後者です。
Q. WordPressなら自社でも更新できますか?
基本的な文章・画像の差し替えは、専門知識がなくても可能です。ただし、デザイン変更やプラグイン・システムの更新は知識が要ります。日常更新は社内、保守と改善は外部、という分担が現実的です。
Q. 何年も放置したサイトでも立て直せますか?
立て直せます。まず安全性の確保と情報の修正から着手し、発信を再開します。ただし設計が古い場合は、更新よりリニューアルが適切なこともあるため、現状を見て判断します。
まずは「誰が回すか」を決めることから
ホームページの更新ができないのは、作業者が足りないからではなく、Webを回す役割が社内に存在しないからです。更新代行で作業だけを埋めても、成果は生まれず、また止まります。
立て直しの第一歩は、資産(ログイン情報)を確保し、安全性を確保したうえで、「このサイトを誰が、どんな方針で回すのか」を決めることです。
ROOT SCOPEでは、初回ヒアリング(60〜90分)で、御社サイトの現状・放置によるリスク・更新を継続できる体制の作り方を一緒に整理しています。「どこから手をつければいいか分からない」状態のままで構いません。
ROOT SCOPEは、中小企業の”Web担当者不在”を埋める伴走型支援を行っています
ROOT SCOPE(ルートスコープ)は、神奈川県央エリアを中心に、中小企業・小規模事業者の「Web担当者がいない」課題を伴走型で埋めるサービスを提供しています。
Web担当者代行:御社の”外部Web担当者”として、戦略立案から広告・SEO・MEO・SNS・LP改善・運用まで一括で引き受けます。手段ありきではなく、成果から逆算して「いま何をやるべきか」を決め、実行までやり切ります。
事業開発支援:新商品・新サービス・新規事業の立ち上げを、仮説構築 → テスト販売 → ローンチまで一気通貫で支援します。”作る前に勝ち筋を見極める”プロセスで、無謀な投資を避けます。
初回ヒアリング(60〜90分)は無料です。御社の状況をお聞きしたうえで、課題仮説/優先施策案/成果イメージを無償でお見せします。「合いそうか」を確認してから契約をご判断いただけます。


